分散避難
【在宅避難・垂直避難・自治会館・親戚 知人宅避難・車中避難(車中泊)】
山村武彦

★自宅の安全が確認出来たら原則は在宅避難
 
コロナ禍の第2波3波が懸念される今、もし、地震、風水害、土砂災害などの大規模災害が発生した時、自宅の安全が確認できた人は在宅避難が原則です。電気、水道などのインフラが停まったとしても、慣れない場所よりも自宅方がよほどよく眠れます。そのためにも水・食料・トイレなどの備蓄は7日分必要です。できれば、電気・水道・ガス・通信が停まったとして(止めてみて)、2泊3日で暮らしてみることをお勧めします。それを「在宅避難生活訓練」といいます。
★感染症×大規模災害=複合災害時、分散避難を考える
 避難する場合も、洪水や土砂災害で自宅が流失や土砂災害のおそれがあれば直ちに緊急避難場所に避難します。流失や水没のおそれがなければ安全な上階の斜面から離れた部屋へ垂直避難し屋内安全確保します。
 自宅で暮らすことが危険と判断した場合、身体の不自由な人や、妊産婦、乳幼児、高齢者、傷病者などの災害時要配慮者は福祉避難所に避難します。ただし、37.5度以上の発熱があるや感染症の症状がある、体調不良の人は、とりあえず安全な場所に移動し、かかりつけ医、保健所、緊急医療センター、災害対策本部などに連絡し指示に従って下さい。そのほか、危険が迫っている判断した場合や、避難勧告、避難指示などが発令された地域で、避難すべきと判断した場合も、選択肢は避難所だけではなく、近くの自治会館、車中避難、親戚・知人宅避難などの分散避難を考えましょう。感染拡大の懸念がある中で、不特定多数の人達が多数集まる3密となる場所は極力避ける行動も大切です。これからは集中避難だけでなく分散避難も考えましょう。

グランメッセ熊本に車中避難(車中泊)した人たち(2016年熊本地震)/撮影:山村武彦

防災システム研究所山村武彦プロフィール阪神・淡路大震災東日本大震災災害現地調査写真レポート

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