気象衛星/防災システム研究所


日本の気象衛星「ひまわりGMS-5号」と、米国の静止気象衛星「GOES-9号」

 1995年(平成7年)3月に打ち上げられた「ひまわり5号(GMS−5号)」は、設計寿命5年を3年以上越えて運用されていましたが、搭載しているカメラの老朽化のために、2003年(平成15年)5月に米国の静止気象衛星「GOES−9号」にバトンタッチしました。
 「GOES−9号」は、米国が西経105度の赤道上空に予備用に待機させていた衛星ですが、「ひまわり」とほぼ同様の西太平洋地域を観測できるように、東経155度まで移動させました。「GOES−9号」は、米国海洋大気庁のアラスカ州にある地上局から制御され、撮影された画像は、いったんこの地上局で処理された後、「GOES−9号」を通じて、日本の気象庁に送られます。気象庁は「ひまわりー5号」の信号形式に変換後、改めて「ひまわりー5号」から「ひまわりの画像」として配信します。これにより国内はもとより、東アジア、西太平洋の各国に1000局以上が存在する「ひまわり」の画像受信局で従来どおり受信できるのです。
 台風などの場合、画像で雲の動きなどが一目でわかるため、気象衛星からの画像は重要な役目を果たしているのです。

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