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大雪(豪雪)対策 & 雪道の歩き方、車と家庭の大雪対策
(防災システム研究所・山村武彦



★雪道の歩き方状況に合わせて臨機応変に対応が大切
準備
1、滑りにくい靴(できればスパイク付靴を履くか、滑り防止器具を靴につける)か、雪道用長靴を履く
2、手袋をする(転んだ時に怪我をしないように・ポケットに入れず、雪道は両手を表へ出したまま歩く)
3、バッグ類は肩掛けか背負い両手でバランスを取りながら歩く
4、重い荷物は持たない
5、傘は差さずに雨具着用
☆ペンギン歩き(べた足)
1、膝にゆとりを持たせる
2、歩幅を狭く
3、重心を低く
4、かかとに重心がかかりすぎないように、足の裏全体に体重をかける
5、あわてないでゆっくり歩く(急ぐと転びやすい)
6、ペンギンのつもりでべた足で両手と全身でバランスを取りながら歩く
7、凍ったところを避けて歩く
8、車道から歩道、歩道からお店の入り口などは滑りやすいので要注意
9、橋の上、歩道橋の上などは地熱を受けず水蒸気などで凍結しやすいため避けて通る
10、坂道、階段は極力避ける
11、普段の倍以上時間がかかると思って、ゆとりを持って出かける
12、焦らず、慌てず、ゆっくり、しっかり、一歩一歩大切に歩く
13、ケータイやスマホを操作しながら歩かない。
14、着地はゆっくり、足は引きずらない
15、前に転ぶときは両手をついて衝撃を和らげる(片手だけで支えようとすると骨折するおそれあり)そのためにも両手を開ける
16、後ろに転ぶときは頭を打たないようにお尻で転ぶ
17、不要不急の外出は避ける
18、自転車・バイクの外出も避ける(車道の路肩に除雪された雪が積まれ、走行は危険)

※とくに注意/積雪後、凍結しやすい場所と滑りやすい場所
・日陰の坂道、日陰の歩道
・人通りの少ない裏通り
・店舗の出入り口
・橋、歩道橋、階段
・車道と歩道の間など
・雪よせ路肩と歩道の間
・鉄板(マンホールなど)
・タイル(透水性タイルを除く)やプラスティック材質の上
・道路に描かれたペイントの上(横断歩道など)
・地下鉄の出入り口
・軒下(落雪でも死傷者が出る場合がある)
・急傾斜地(なだれ)や雪庇
・大雪後、融雪洪水や融雪泥流に気を付ける
・古いアーケード、車庫、自転車置き場など(屋根が積雪で落下・倒壊することがある)

☆豪雪地帯
冬季に大雪の積雪がある地域のことで、日本においてはとくに豪雪地帯対策特別措置法(昭和37年法律大73号)に基づき指定された地域をいう。豪雪地帯特別措置法では「積雪が特にはなはだしいため、産業の発展が停滞的で、かつ、住民の生活水準の向上が阻害されている地域」(第1条)。そのうち、国土交通大臣・総務大臣及び農林水産大臣が前条に規定する地域について、積雪の度合いその他の事情を勘案して政令で定める基準に従い、かつ、国土審議会の意見を聴いて、道府県の区域の全部または一部を豪雪地帯として指定する」(第2条第2項)
☆生活への影響
一般的に積雪による生活への影響が出るとされるのは豪雪地帯で約25センチメートル以上、非豪雪地帯では約7センチメートルの積雪からといわれる。非豪雪地帯は平時からの積雪対策がされていない為、交通機関の混乱、積雪や道路凍結に因る事故、転倒など豪雪地帯と比較して少ない積雪でも混乱が起こりやすい。気象予報に注意し事前の準備が大切である。


★家庭の雪対策
・積雪による流通混乱に備え、水・食料の備蓄(生鮮食料品の流通量が少なくなる)
・積雪による停電に備えて、暖房対策(使い捨てカイロなど)、予備電池、懐中電灯、携帯ラジオなどの点検
・停電になるとマンションなどでは給水がストップする場合があるので事前に水をためておく
・長時間停電すると、自動火災報知機の予備電源が尽きてしまい機能しない事があるので、火の元に十分注意
・長時間停電すると、信号機が消えてしまう場合があるので車の運転には十分注意
・停電で駐車場のバーが開かなくなる場合がある
・積雪に備え通路に融雪剤などを事前散布(早めの除雪)
・スコップ、凍結防止剤など除雪用具の点検
・不要不急の外出は極力控える
・車の燃料は満タンにしておく
・暖房用灯油を確保しておく
・どうしても外出する場合は、平時の3倍の時間がかかると思ってゆとりをみて出かける
・早期雪下ろし、除雪は自助と近助(近くの人達が声を掛け合い助け合う)で力を合わせて行う(マンション住いでも雪かきスコップは必需品)
・積雪でエアコンの屋外器が雪で埋もれないように雪囲いや除雪を行う
・室内でFF式石油ストーブなどを使用する場合は排気、給気に十分注意
・積雪で給湯器やボイラーなどの排気口、給気口がふさがれないか確認、除雪
・寒いからといって、給気口をふさいでガス器具などを使用すると一酸化炭素中毒の危険性あり給気・排気・換気に注意
・非常用トイレ
・水食料3日分以上
・使い捨てカイロ
・防寒寝袋
命の笛

★雪道運転 留意事項
1、スピード出さず、普段の倍以上車間距離をとる(前の車がスリップしたとき安全に停まれる距離)
2、急ブレーキ、急ハンドルを避け、目標より少し手前に余裕を持って停車する(ロックしないようポンピングブレーキで)。事前に安全な場所で制動距離確認(ある程度速度は落とせても、残り数メートルが止まらない場合がある)。そして、急加速を避ける。オートマチック車の場合、エンジンブレーキがかかるようにオートドライブを切るほうが良い。
3、橋(地熱がなく水蒸気で凍りやすい)や吹きだまりを避ける。地吹雪などで前方の視認困難になったら無理せず、ハザードランプを点滅させ前後の車に注意しつつ安全な場所に徐行停車する。ホワイトアウト状態になるとさらに危険に巻き込まれる可能性がある。
4、両手でハンドルを持ち、脇をしめて運転する。
5、スリップ事故を起こさないようにカーブはゆっくり回る。
6、対向車線にはみ出さず、スタックしないように路肩、裏道、吹きだまりを避ける。除雪されていない場所は、わだちの跡があればわだち跡に沿って走行する。
7、スリップ事故に巻き込まれないよう車間距離は十分取る(通常の倍以上)
8、スリップ事故や豪雪で立ち往生することを前提に、車内に閉じ込められたときの準備・備蓄をしておく
9、車が立ち往生し、長時間車内で過ごさなければならない場合、エコノミークラス症候群に陥らないように軽い運動、こまめに水補給を行う。
10.気象情報、交通情報を常に確認し、大雪警報等が出た地域・山間地・道路を避ける
11、出かけるときは必ず燃料を満タンにしていく。(スコップ確認)
12、立ち往生した時は、排気ガスが車内に入ってきていないか確認する。排気ガスのにおいがしたらすぐに窓を開け外へ出る。排気口(マフラー)、吸気口周辺が雪に埋もれないように頻繁に除雪する
13、立ち往生した時、原則はエンジンを切ること。エンジンをかけっぱなしの時は、風下側の窓を1cm以上開けておき、さらに10〜30分ごとに車内の空気を入れ替える。
14、スタッドレスタイヤをはいておらず、チェーンを持っていない場合、タイヤの空気圧を15%程度抜いて走る(車両によって異なるので、メーカーやガソリンスタン等に相談)
15、坂道の場合、平時は登り優先だが、雪道の場合は下り優先がマナー
16、雪が降ったら、不要不急の外出、自転車や車の移動は避ける
17、海岸沿いの高架、橋の上などは凍結しやすいので出来るだけ避けるか最徐行
※とくに注意/積雪後、凍結しやすい場所と滑りやすい場所
・日陰の坂道
・曲がり角
・車の少ない裏通り
・橋の上や高架
・雪よせ凍結路肩
・鉄板などの上
・タイル(透水性タイルを除く)やプラスティック材質の上
・道路に描かれたペイントの上(横断歩道、道路標示など)
・轍(わだち)の左右
・雪庇、斜面、山間地の崖近く(雪崩に注意)
・軒下(落雪でも死傷者が出る場合がある)
・大雪後、融雪洪水や融雪泥流に気を付ける
・古いアーケード、車庫、自転車置き場など(屋根が積雪で落下・倒壊することがある)
リンク/大雪で立ち往生。あなたが取るべき行動は(ソフトバンクニュース)

★雪道運転前の備品確認
・タイヤチェーン(踏み固めた道路ならスタッドレスタイヤでいいが深い積雪だとタイヤチェーンが必要)
・スタック脱出用マット
・ブースターケーブル(バッテリー上がり時の充電用)
・牽引ロープ(牽引用)
・牽引フック(フックのついていない車は、バンパーなどへの取り付け用を準備)
・砂袋2個(後ろが軽いと空回りする可能性があるので、トランクの左右にバランスよく置く。雪道で滑るような場所ではその砂をまく)
・防寒具(外部作業しやすいもの)
・毛布
・手袋(寒冷地用作業ゴム手袋と軍手)
・帽子(耳まですっぽりかぶれるもの)
・防寒長靴(滑らない底)
・雪落とし用具(ほうき状のものや、樹脂製ヘラ付などがある)
・凍結したフロントガラスに吹きかける解氷(凍結防止)スプレー
・鍵穴が凍結しドアロックが開かなくなるのを防ぐための霜取りスプレー(無い場合は潤滑油かさび止め剤)
・金属製スコップ
・毛布(凍結・雪道脱出用と防寒用)
・使い捨てカイロ
・雪落としマット(車に乗る前に靴底の雪を落とすため)
・SOS用赤色スプレー
・懐中電灯(予備の電池)
・スマホ充電器
・3日分の水食料
・水のいらない歯ブラシセット
・非常用トイレ
・タオル
・サングラス
命の笛

モバイル防災セット

日本列島の50%は豪雪地帯
 日本列島は夏は亜熱帯、冬は寒冷地帯となる。そして、70%が山間地で、国土の約50%にあたる19万平方キロメートルが豪雪地帯である。その上昨今のような異常気象時代は、いつでも、どこでも大雪、豪雪、ドカ雪、ゲリラ豪雪、暴風雪、雪崩に襲われる危険性がある。
 寒冷地帯に住んでいるという認識をもち、自助努力で大雪対策を行う必要がある。家の周りの豪雪対策はもとより、車で移動するときにはスタッドレスタイヤをはくだけでなく、タイヤチェーンの準備と共に、道路が積雪トラブル(通行不能・立ち往生)に巻き込まれることを想定した準備と覚悟が必要。そして、自分の車が立ち往生すると、多くの人に迷惑がかけることになるので、適切な積雪対策は寒冷地帯に住む者の作法でもある。
1、車の大雪対策
★事前点検
・タイヤ確認:スタッドレスタイヤに交換・タイヤの損耗度点検(念のためタイヤチェーンも準備)
・バッテリー:冬は始動、走行時にバッテリーの使用量が増えるので、点検、交換しておく。
・ワイパー:ワイパーのゴム交換(ゴムが痛んでいると雪がへばりついて前が見えず、何度も車外へ出て雪を取り払うことになる)駐車中は凍ってガラスにくっつかないようにワイパーは立てておく。
・ウインドウウォッシャー:不凍タイプに変える(不凍タイプがなければ、原液をあまり薄めないで使用する)
・ジャッキ、工具などの確認(事前にタイヤチェーン交換の訓練をしておくとよい)

・出かけるときは燃料を満タンにして出かける
・スタックしたときに備え、牽引フック、牽引ロープを準備
・スコップ、毛布、砂袋の確認
・防寒対策確認
※事前に目的地や経路の気象情報をレーダーナウキャストなどで調べていく
※不要不急の外出は避け、それでも出かけるときは、時間的余裕を持って安全経路を行く
※交通規制の有無など交通情報を確認

★豪雪用・車載備蓄用品
☆雪上にSOSを描く、赤いペイントスプレー
☆閉じ込められ防止脱出ハンマー
☆ブースターケーブル
☆牽引ロープ
☆牽引フック
☆寒冷地作業用ゴム手袋=人数分
☆長靴=人数分
☆金属製スコップ
☆脱出用厚手の段ボール・毛布
☆除氷剤
☆さび止めスプレー
☆凍結防止剤
☆融雪剤
☆雨具
☆水=人数×3リットル
☆食料=人数×3食(そのまま食べられる、消化のよい、栄養バランスの良いもの)
☆携帯用トイレ=人数分+α(凝固材、消臭剤)
☆マスク=人数分
☆トイレットペーパー
☆ティッシュペーパー
☆保温シート
☆消毒薬
☆ウエットティシュ
☆毛布=人数分
☆寝袋
☆救急箱(胃薬、消化剤、鎮痛剤、解熱剤、下痢止め、風薬、傷絆創膏、傷薬、栄養剤、包帯、三角巾など)
☆使い捨てカイロ=人数×3個
☆携帯電話充電器(予備の電池)
☆折りたたみバケツ
☆ブルーシート
☆エコノミークラス症候群対策=弾性包帯
☆ゴミ袋
☆予備の手袋、靴下
☆タオル
☆懐中電灯(予備電池とも)
☆その他(サングラス、アイマスクなど)
※ホワイトアウトに巻き込まれないように、急な豪雪で危険と判断したら無理して走行せず、近くの駐車場、ガソリンスタンド、コンビニで天候好転を待つ
※駐車するときは吹きだまりを避ける
※万一、豪雪により車が立ち往生して動けなくなった場合
・近くにいる人に応援を頼む
・JAF、警察署に電話し救助を求める
・車から離れない(ホワイトアウトに巻き込まれる危険性あり)
・エンジンを止める
・防寒対策をして低体温症に備える
・エンジンをかけている場合、エアコンの外気を取り入れ換気に注意
・ワイパーは起こしておく(凍ってしまう危険性あり)
・ワイパー下の吸気口とマフラー(排気口)が雪で埋もれないように定期的に除雪
・風下側の窓を1センチ程度開けておき、換気に努める
※ホワイトアウトとは
暴風雪や地吹雪で舞い上がった雪によって視界が白一色となり、視程障害が起き、方向、地形の起伏などが識別不能となる現象。山間地だけでなく、吹きだまりなど地面に積もった雪が地吹雪や暴風によって舞い上がり平地でもホワイトアウト現象が起きる。雪になれた人でも、方向感覚を失い転落や凍死する場合がある。

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