ペルー地震(2001年6月23日午後3時33分ごろM8.1の地震発生)
2001年ペルー南部地震 |
南米、ペルー南部で2001年6月23日午後3時33分14秒(日本時間24日午前5時33分ごろ)、マグニチュード(M)8.1の強い地震が発生した。(阪神大震災がM7.2、関東大震災がM7.9) 震源地は、アレキバから西方約200Kmの海底、南緯16.14度、西経73.31度、震源の深さは約33.0Kmと見られている。 |
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米国の地質調査所地震情報センター(コロラド州ゴールデン)によると、震源地は、アレキパから西約200キロの太平洋と見られ、当初地震の規模はM7・9と推定していたが6月25日、M8.1に訂正した。 |
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リマから約800キロ南西にある同国第2の都市アレキパで建物が崩れるなどの被害が相次ぎ、これまでに少なくとも102人の死亡が確認された。けが人も1200人以上にのぼっているもよう。また、太平洋岸の町カマナを津波が襲来し、約39人が水死した。またアレキパの警察当局には、南部沿岸で遺体が浜辺に打ち上げられているとの報告が入っているという。海岸線の町で津波にさらわれたと見られる約50名が依然行方不明となっている。今後情報が収集整理されるに従って被害は更に増える見込み.。現在南半球は冬期、家を失った約48,000人以上の被災者たちは、M6.2を含む70回以上の余震におののきながら、寒さに震えつつ屋外の広場や、競技場などで避難生活を送っている。道路が寸断されており救援物資はヘリコプターなどで輸送しなければならず、当局の対応の遅れに不満の声もある。毛布、食料、医薬品が不足し彼らは厳冬の中、救援を待っている。 |
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ペルー第二の都市アレキパでは多くの建物が倒壊し少なくとも約40人が死亡、数百人が負傷。現地からの報道によると、アレキパから約100キロ南西のモケグアで16人が死亡。50人が負傷した。チリ国境近くのタクナでは9人が死亡し、200人が負傷。海岸沿いのカマナでも20人が死亡、39人が負傷した。リマ近くでも5人が負傷したという。現在被災地では電気、電話、水道などのライフラインが止まり、情報が混乱している。ペルー政府は救援物資を空輸するなどの救援活動を行っている。 | |
アレキパのギレン市長は、非常事態宣言を出した。市内の家屋の7割が被害にあった。市内のほとんどが停電し、夜になって救出作業は難航しているという。観光名所として名高いカテドラルの尖塔も崩壊した。アキレバはスペイン植民地時代からの白い建物が多く、白い町として昨年は国連教育科学文化機関(ユネスコ)によって世界文化遺産に登録された。そうした歴史的な古い建物に大きな被害を出している模様。アレキバから南へ32Km離れているモケグアでは、電気、電話が通じないため被害の詳細は依然として不明だが、更に被害は深刻な模様。 | |
ペルー政府は軍兵士を村落部に動員、詳しい被害状況を調べさせているが、道路が崩れ、接近出来ない地域もあるという。 7月28日に新大統領に就任するアレハンドロ・トレド氏も6月25日からの米国、欧州訪問を延期、被災地を視察し、各国に援助を求める考えを示した。。米国や欧州連合(EU)は、援助物質を送る用意があることを表明。 |
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日本外務省は24日午後までに、地震の被害を受けたペルー南部に在留している日本人6人全員の無事を確認した。また、出張でこの地域にいた別の日本人2人の無事も確認した。日本赤十字社は25日、医療ニーズ調査のために医師と看護婦ら3名を派遣した。 | |
ペルーでは1970年5月、M7・7の大地震が発生、約7万人以上が死亡している。また、90年5月にはM6・3の地震で137人が亡くなっている。日本と並んで有数の地震国である。 | |
津波j地震 1960年にチリ地震(M8.5)が発生したが、日本の裏側で発生したこの地震による津波は地震発生から約22時間〜23時間後に日本の太平洋沿岸を襲い、三陸地方を中心に、142人が犠牲になった。 今回の地震でも気象庁によると25日朝、北海道から沖縄にかけての太平洋側で最大23センチの小規模な津波が観測された。 津波が観測されたのは、ペルー地震発生後24時間〜28時間後の午前5−9時台。津波の高さは浦河(北海道)23センチ、根室(同)22センチ、八戸(青森)と父島(東京)19センチ、小名浜(福島)と潮岬(和歌山)18センチ、宮古(岩手)と鮎川(宮城)16センチ、土佐清水(高知)14センチ、奄美(鹿児島)11センチ、那覇7センチなど。 津波が最も早く観測されたのは、下北(青森)の午前5時24分(高さ12センチ)だった。地球の裏側で発生する地震でも、場所によっては警戒が必要となる。 |
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