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2001年9月11日午前8時45分(現地時間)〜アメリカへの同時多発テロは始まった |
炎上する貿易センタービル(AP) | 二機目が突入(AP) | ||
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多数の一般市民を虐殺した、過去に類をみない卑劣な組織テロ犯罪 2001年9月11日午前(日本時間12日午前)、米国国内線の飛行機4機が同時にハイジャックされ、そのうち3機がニューヨークの世界貿易センタービル、ワシントンのペンタゴンなどに突入するという、史上まれに見る大掛かりな同時多発テロ事件が発生し、多くの死傷者を出した。また、数千人が崩壊ビルの瓦礫に埋まっていると見られ、懸命の捜索活動が続いている。 1、9月11日午前8時45分ころと9時3分ごろ、国内線2機がハイジャックされ、マンハッタン南端にある世界貿易センタービル南北両棟(それぞれ高さ430m110階建て)に相次いで乗客もろとも突入。両ビルとも炎上爆発崩壊。多数の死傷者を出す大惨事となった。(1機はアメリカン航空第11便ボストン発ロサンゼルス行きボーイング767(乗員、乗客92人)、もう1機は、ユナイテッド航空第175便ボストン発ロサンゼルス行きボーイング767(乗員、乗客65人)) 2、9月11日午前10時頃、アメリカン航空第77便ワシントン発ロサンゼルス行きボーイング757がハイジャックされ、ワシントンの国防総省(通称ペンタゴン)の施設に突っ込み、施設は一部崩壊炎上し、多くの死傷者を出した。一説には、テロリストたちは当初ホワイトハウスを標的にしていたが、何らかの事態発生で、第二標的のペンタゴンに突っ込んだのではないかという推定もある。 3、9月11日午前10時頃、ペンシルベニア州ピッツバーグで、ユナイテッド航空93便ニューアーク発サンフランシスコ行きボーイング757がハイジャックされ墜落した。これは米国大統領の山荘、キャンプデービットを狙ったものと見られている。 米国政府は関連都市に非常事態宣言を発し、救助活動と犯人捜索に全力をあげている。一時的にせよニューヨーク証券取引市場などの取引停止、全ての空港閉鎖措置により、経済活動、世界市場などに影響を与えた。ブッシュ大統領は、これは単なるテロではなく、アメリカと「自由」に挑戦する戦争であると演説し、アメリカ政府は、実行犯とみられる19名の名前を公表するとともに、アフガニスタンを実効支配しているタリバンがかくまっているとされる、イスラム原理主義指導者、オサマ・ビン・ラディン氏が今回のテロ事件の推進者とみて、彼の身柄引渡しに応じなければタリバンも同罪として攻撃すると発表している。タリバンは身柄引渡しを拒否し、徹底抗戦を呼びかけている。アメリカは、国際テロ再発を防ぐために、超大国の威信をかけ、みせしめを含め、テロ首謀者、テロ支援組織、支援国家を殲滅するため、主要国とNATO(北大西洋条約機構)などの多国籍軍を編成して、アフガニスタン等へ史上例のない大掛かりな報復のための爆撃、地上軍派遣等の攻撃を行う。 |
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テロリストの思う壺にならないように、冷静な対応が重要。「世界恐慌」にはならない。 政治的な背景があるにせよ罪のない一般人を標的にした卑劣で恥知らずな忌むべきテロ行為である。こうしたテロ行為の影響を恐れるあまり、経済活動を停止するなど、市民や社会がパニックになれば、それこそテロリストの思う壺である。こうしたときこそ、世界が一致して「不条理なテロ許さじ」の断固たる姿勢を貫くべきである。我々も冷静に対応し、社会生活、経済の混乱を防止するため自分たちでできることを、粛々と且つ断固とした行う必要がある。マスコミもいたずらに先行き不安などをあおることは、厳に慎まなければならない。 また、今回のテロ事件が世界経済同時不況「世界恐慌」のきっかけ(トリガー」になるなどと、根拠のない説(デマ)を流布する評論家がいるが、私はそうはならないと思う。 アメリカという国は、国家的な危機に対しては、政治宗教、を主義主張を超えて星条旗の下に団結する国民なのだ。今回卑劣なテロに見舞われて米国ナショナリズムはキューバ危機以上の団結を見せるだろう。 そして、ニューヨーク株式市場も、再開すれば一時的に混乱するとしても、湾岸戦争時のように復興特需、報復戦争特需を見越してダウ平均が高騰する可能性が高い。日本や欧米市場はアメリカ市場の動向で動くマインドだから、連動して上昇するのではないかと思う。危機にのぞんで危機をあおり便乗するやからに惑わされてはならず、冷静な判断と行動でテロに対峙するべきである。 防災アドバイザー/山村武彦 |
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テロで「国家」や「自由」は破壊されず、民族意識を徒に強固にするだけである 今回のテロは、組織的な訓練を行い綿密に計画されたものと見られる。国内線の中でも長距離を飛ぶ飛行機は燃料が満タンになっているため、爆発威力が倍加すること,世界貿易センタービルのどこに突入すればよいかまで計算されていたようにみえる。特に、ハイジャックした飛行機を最終的に標的に突入させるには、大型航空機に対する高度の知識と、操縦能力が不可欠であるため、操縦経験者か、高度の教育と厳しい訓練を受けたものが加わっていたと推定される。しかし、どんなに緻密な計画や高度の技術を有したテロリストだとしても、ブッシュ大統領の演説のように、建物を破壊し無防備な市民を虐殺することはできても、テロで「国家」や「自由」を破壊することは決してできないのだ。アメリカ国民は国家的な危機に際しては、何があっても星条旗の旗の下に、一致団結する国民である。より一層民族意識が鼓舞されるだけである。これによって報復、制裁という名の戦争を引き起こすことになってしまった。 |
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犠牲者のご冥福と、ご家族に哀悼の意を表します 同時多発テロ事件に巻き込まれ亡くなった方々と、その家族の方々に心より哀悼の意を表します。また、負傷するなど被害に会われた方々にお見舞い申し上げます。そして、行方不明の方々が一人でも多く救助される事をお祈りいたします。 テロリストとその支援組織は更に多くの責任を負わなければならない 罪のない民間人が犠牲になることを承知の上で、無差別攻撃をしたテロリストには、どんなに高邁な信念、思想があろうとも、最早誰も耳を傾けることはなく、それは妄想と詭弁としか映らない。 この事件で、一時的に溜飲を下げたテロリストと支援組織は、結果的に大きな失望と取り返しのつかない後悔を味わうことになる。これを契機として表面上テロを容認できない潜在的反米国家をも巻き込んだ国際的な同情と支持をアメリカに易々と取り付けさせ、テロと支援組織や支援国家に対する制裁(報復)、軍事行動の大義名分を与えてしまったのだ。テロリストたちが画策し犯した卑劣な行為は、彼らにとっては超大国を相手に、やむを得ぬ乾坤一擲の聖戦(ジハード)のつもりだろうが、その結果、泥沼的な報復合戦、事件を真似た他のテロリストたちの跳梁誘発を招き、そして、双方に拭い難い不信感と軍事関係者だけにとどまらず民間人の犠牲者と難民を生み出すことになる。話し合いで解決しようとする地道な外交努力は影をひそめ、超大国の軍事力を背景とした強圧外交が始まる可能性もある。更に、世界警察を自認するアメリカに、世界最大の軍事力を持つことへの批判を封じる口実を与え、歴史に逆行する軍拡を招き、世界一の軍事超大国アメリカを更に強化してしまう懸念がある。テロリストとそれを支援したものは、多くの罪もない人々を虐殺した取り返しのつかない人道上の罪と、歴史を逆行させた人類発展阻害の罪を、未来永劫贖わなければならない。 米国同時多発テロ事件の教訓 |
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